社債の発行会社が倒産した場合の社債の扱いについて

社債の発行会社が倒産した場合には、会社が整理されることになります。債券には無担保のものと有担保のものとがあります。もしも担保が設定されている場合、その担保を売却して返還される事になります。担保の価値まで下落している場合には、返還される金額が小さくなることもあります。担保が設定されていない場合には、優先順位の高ものが先に返還され、そして優先順位の同じものは最終的に債権額で比例配分されるのが一般的です。

 

???? Vol.68 ?????????
このようになる事が多いですから、1円も返ってこない場合もあればそうではない場合もあります。返ってくることもあるのです。ただ、全額が返還されることは基本的にはないと考えておくべきでしょう。劣後債の場合には、一般的な債券よりも償還される順位が劣ります。つまり、普通の債券に対して償還が行われ、そしてそれでも資産が残っていたのであれば劣後債も償還されることになります。劣後債は、普通債圏に比べると利率が良い場合が多いですが、万が一の時には不利になるという点に注意しておく必要はあります。実際にはこのように単純に行かない場合もあります。最終的に債権者が話し合いをして決める事もありますし、メインバンクがすべてかぶることもあります。

財務上の特約とは

証券・金融の世界では、財務上の特約と呼ばれるものがあります。
これは社債契約に関する約束事のことですが、社債権者を保護することを目的にして、社債発行会社の財務面を拘束することです。
急激に財務体質が弱くなるなど不測の事態に対処するためのもので、社債権者の地位の保全を確保することができます。
実際の財務面の拘束はいろいろな条項を付すことで行いますが、従来は条項の設定に制限があったものの、現在では条項を事由に設定できるようになりました。
これは1996年1月の適債基準撤廃によるものです。
従来の拘束条項には、利益維持条項、配当制限条項、純資産額維持条項、担保提供制限条項の4つがありました。
社債においては、元利金が投資家にきちんと支払われるよう、社債発行企業の財務内容を健全に維持する必要があります。
それでも万が一の事態に備えて、あらかじめ財務面を拘束する条項を付すことで、債権者の地位保全を確保しておくことができます。
1991年1月からは社債発行が自由化され、財務制限条項も自由に設定できるようになりました。
従来の制限事項では、担保提供制限、純資産維持、配当制限、利益維持など4つのパターンがありました。
現在では呼称も変わり、自由に条項を設定することができます。

目論見書(社債等)とは

???? Vol.131 ???????株式、社債、投資信託などを購入するとき、必ず「目論見書」という単語を目にします。これは「もくろみしょ」と読み、有価証券に関連した重要な事項が記載されており、作成と交付の義務について金融商品取引法で規程されています。
その目的は、投資家に投資判断の基準となる重要な情報を提供することで、販売会社を通じて投資家に交付することが義務付けられています。記載内容は、発行者名、事業内容、資本構成、財務諸表、手取金の使途等の発行者に関する情報、発行総額、発行価格、利率、払込日、満期日等の発行する有価証券に関する情報、および引受人名、引受額、手数料等の引受に関する情報などです。万が一、重要な事項について虚偽の表示がある、または重要な事実の表示が欠けている時と判明した場合は、発行者および取得させるに及んだ者は、その有価証券を取得した者に対して、損害賠償責任を負うことになります。
なお、有価証券でも、国債、政府保証債、地方債、金融債などに関しては作成する必要がないとされています。そして、投資信託については、投資家がファンドを購入する際に最も重要となる情報が記載されており自動的に必ず交付される物、投資家が請求して初めて交付される物の2種類があります。

利率と利回りについて

???? Vol.131 ???????利率と言った場合には、発生する利子の割合を指します。ですから、額面が100万円の債券で、毎年2万円ずつの利子を得られるのなら2%と計算されます。割引債や、あるいは既発債で、これを98万円で買った場合であっても、同じように計算することになります。つまり、インカムゲインにタイしてのみ計算したものだと考えておくのが良いでしょう。キャピタルゲインを完全に無視したものなのです。商品の特徴の一つだとも考えられます。

 
これに対して、利回りとは、利子なども含めた投資の利益の全体の割合を指します。割引債があって95万円で買うことができ、そして1年後に100万円で償還されれば利益は5万円となります。投資した資金は95万円ですから、「5万円÷95万円」で計算できます。利付きの既発債を購入した場合には、インカムゲインもキャピタルゲインも発生する事がありますが、その両方を考える事が必要となります。実際に投資を行ったときに、投資としてどれくらいの利益を得られるのかを示すものです。ですから、株式など、他の投資対象と比較しようと思ったときであっても、利回りを用いればどちらが投資として優れているかを知ることはできるでしょう。

債券の譲渡益(キャピタルゲイン)に対する税金について

キャピタルゲインとは株などの債権が値上がりした際の購入時と値上がり時の差で儲けが出た分のことを指して言います。この差額で設けた利益については、その利益の20パーセント超を納税する必要があります。ただし、口座開設時などの証券会社などでの手続きでは、特定口座における源泉徴収ありとして届け出ていれば証券会社が行ってくれるようにしておくこともできます。

 
この申告分離課税では売却利益の10パーセント超、2014年以降は20パーセント超の税金を支払う必要がありますが、税率が上がったことによって株式売買から客が離れることを懸念した国によって、新たに利益が出ても一定の額までは非課税とする制度もスタートしています。

???? Vol.131 ???????
いずれにしてもこの株式売買による利益についての税金は、国の税務当局などに確実に確定申告を行って、正しく納税するように努めることが大切です。利益が出たのにも関わらず申告をしなかった場合には後々税務署などから調査などを求められるなどする可能性も十分にあり得ます。そうした際の追徴課税などはその滞納分だけでなく延滞金なども高額になりやすいため、確定申告で必ず正しく利益分についても申告を行い、納税することが大切です。

利付債の償還差益について

利付債とは、償還期日が来るまで利息を貰える債券のことです。

 
額面と同じ価格で発行され、買った人は毎年一定の期日に利息を貰うことができます。
この債券の本体にはクーポンが付いていて、それには利息の額と支払年月日が書かれているのですが、このクーポンと引き換えることで利息が貰えます。
利息が貰えるのは、基本的に半年単位ですが、償還期日にまとめて貰うことのできる「ワイド」という物も存在します。

 
また、利率が固定された物と変動する物があり、前者は「確定利率債」または「固定利率債」と呼ばれ、後者は「変動利率債」と呼ばれますが、前者のほうが一般的となっています。

 
さらに、個人で買える物は「売出債」と呼ばれ、機関投資家などでないと買えない物は「募集債」と呼ばれます。

 
利息については、源泉徴収されるため確定申告はしなくても問題ありません。

 
しかし、世界銀行などの国際機関が発行する債券の場合は、確定申告しなければならない場合もあります。
償還差益については、雑所得扱いとなりますが、償還期日を待たずに売った場合、いわゆる中途売却をした場合は非課税となります。
ただし、「ストリップス債」などの場合、中途売却による利益は「譲渡所得」とされ、総合課税の対象になります。

割引債の税金について

???? Vol.131 ???????

 

割引債とは、額面より低額で発行される債券のことです。
償還期日に額面価格が支払われますが、利息は付きません。

 
つまり、額面価格と購入価格の差が、利息の代わりになります。
例えば、額面価格が100万円で購入価格が95万円であれば、差し引き5万円の利益です。
この利益を「償還差益」と言いますが、これにかかる所得税は、原則として18.378%で源泉分離課税(源泉徴収されるため、確定申告の必要がない)となります。

 
ただし、平成49年12月31日までの間は、所得税に加えて「復興特別所得税」も課されます。
そして、源泉分離課税の対象になるのは、割引の方法により発行される公社債のうち「国債及び地方債」「内国法人が発行する社債」「外国法人が発行する債券」の三つです。

 
また、「東京湾横断道路株式会社の社債」と「民間都市開発推進機構の債券」の二つについては、16.336%の税率となっています。

 
ただし、「住宅金融支援機構」「沖縄振興開発金融公庫」などが発行する債券は、この対象ではないので注意してください。
そして、こちらの場合も、復興特別所得税が課されます。
ちなみに、上記に該当しない債券の償還差益は「雑所得」とされ、総合課税となります。

債券の利子について

債券を保有す人の目的は、その利息収入であることが多いのですが、この収入に対しても税金がかかります。
通常は2割の税率で源泉徴収されて完結します。
確定申告では利子所得という分類がされるのですが、ほとんどの場合源泉徴収されるため確定申告をする人は少ないです。

???? Vol.131 ???????

 

法人が債券を保有している場合でも、利息に対して源泉徴収されますが、法人に対する所得税は還付する建前になっています。
そのため、法人の確定申告の際に、源泉徴収された税金を還付する手続きをすることになります。
この手続は若干面倒なので、源泉徴収後の収入を帳簿に載せて、所得税控除後の利息収入を確定申告することもできます。

 

 

このように債券の利息に対しても税金がかかりますが、割引債の場合はどうなのでしょうか。
割引債は、利息がもらえない代わりに新規発行の際に割引発行がされます。
考え方によっては利息を前取りしているようなものであり、投資家にとっては都合のいい債券です。

 

 

この場合、割引された金額に対して2割の源泉徴収がされます。
利息も前取りができるのですが、税金も同じタイミングで徴収されるのです。
税法上は、発行時に一括して利息収入があったものとして判断しているのです。

債券投資と利益に対する税金について

ミョウガ

 

債券投資に対する利益には、二つの利益が発生する場合があります。

 
一つ目は、債券購入により利率に基づき利子所得である。

 
例えば、100万円の債券を購入し、年利率が1%であれば年間1万円の利息を受け取ることになります。
しかし、通常の場合、債券は額面が100万円であっても、債権の信用状況により、購入金額が変動しています。
信用が低い債券であれば、額面100万円であっても、100万円以下で購入することができます。但し、利息については額面に対して利率が適用されることになります。

 
税金の課税方法については、利息については分離課税の税率が適用されるため、利息に対して、国税と地方税を合わせた20%が税率として利息から源泉徴収されることになります。

 
この場合は、源泉分離課税のため確定申告の必要はありません。

 

次に、債権を譲渡した場合に、譲渡所得がある場合があります。

 

これは、額面100万円に対し、購入価格が95万円であり、売却代金が97万円の場合、差額が2万円の譲渡所得が発生していることになります。

 

また、売却せず、債券の満期期日まで持つことで、額面金額相当分が返還されることになり、購入価格との価格差が利益となるため、こうした利益は雑所得として課税されるとこになります。